将来は会計や税金のプロとして活躍したい。でも、どの資格を取ればいいか分からない。
私も最初は「公認会計士?税理士?どっちが正解?」と悩みました。
実際、この2つはどちらも国家資格で安定したキャリアが築ける魅力があります。ただ、仕事の内容や試験制度、働き方には大きな違いがあるんです。
焦って決めると、あとで「自分には合ってなかったかも…」と後悔することも。この記事では、両資格を実際に学んだ目線で、違いや向いている人の特徴を詳しくご紹介します。
公認会計士はどんな仕事?数字を深く読み解くプロ
公認会計士は、会社の決算書が正しく作られているかをチェックする「監査」の専門家です。
上場企業などの大きな会社を対象に、数字の裏にある事実を見抜いていきます。
たとえば、会社が発表する売上や利益が正しいか、法律に従って処理されているかを確認します。ミスや不正があれば、投資家や取引先に大きな影響を与えるので、責任は重大です。
私の知り合いの会計士は、監査法人での経験を活かして、今は企業の経営企画に転職しています。会社全体を見渡すような視点が必要になるため、分析力と論理的思考が求められます。
税理士はどんな仕事?身近な税のサポーター
税理士は、個人や企業の税金に関する手続きや相談に乗る「税務」のプロです。
たとえば、会社の法人税や個人の確定申告を代行したり、節税のアドバイスをしたりします。中小企業や個人事業主と密に関わることが多く、経営のパートナーのような存在です。
私が相談した税理士さんは、相続や贈与など、家族に関わるお金の相談にも親身に対応してくれました。人と接するのが好きな人には、向いている仕事だと思います。
資格を取った後の働き方はどう違う?
公認会計士のキャリアは?
多くの人は、監査法人からキャリアを始めます。その後はコンサルティングや事業会社の経理、上場支援などへ進む方が多いです。
ある方は、監査法人で5年働いた後、スタートアップ企業のCFOになりました。監査で培った視点が、会社の経営にも役立っているそうです。
海外展開をしている企業では、英語力を活かすチャンスもあります。転職や独立にも強く、選択肢の多さは大きな魅力です。
税理士のキャリアは?
税理士は、事務所勤務からスタートし、経験を積んで独立する方が多いです。実際、8割近くの税理士が独立していると言われています。
私が話を聞いた方は、最初は年収300万円からのスタート。でも5年後には年収800万円を超え、今では地域密着型の税理士として活躍中です。
中小企業との信頼関係が大切なので、人とのつながりを大事にできる方にぴったりです。
試験の違いを分かりやすく比較!
公認会計士試験は一発勝負型
公認会計士試験は、短答式(マーク式)と論文式(記述式)があります。
試験科目も多く、会計だけでなく、法律や経営の知識も問われます。
合格率は約10%前後で、勉強時間は最低でも3,000時間以上。
私は予備校に通いながら、1日6〜8時間の勉強を2年間続けて合格した方の話を聞きました。
短期集中型で、試験範囲がとにかく広いのが特徴です。
税理士試験は科目ごとに分割できる
一方で税理士試験は、5科目に合格すればOK。毎年1回ずつ受験できて、一度受かった科目は一生有効です。
たとえば、今年は「簿記論」だけを受けて、来年は「法人税法」といったように、自分のペースで進められます。
仕事や家事と両立しながら数年かけて合格する人も多く、学習時間の目安は5科目で2,500〜4,000時間くらいです。
学習スタイルに合った試験を選ぼう
私は短期集中型だったので、もし勉強に専念できる状況なら会計士が合っていたかもしれません。
でも、仕事をしながらコツコツ進めたいなら、税理士試験の方が現実的だと思います。実際、社会人受験生が多く、予備校や通信講座を活用する人がほとんどです。
どちらにしても、モチベーションを保つには、学習計画とスケジュール管理がカギになります。
試験直前は模試で時間配分の練習をしたり、メンタル面の調整も意識しましょう。
あなたに向いているのはどっち?
最後に、どちらが自分に合っているか判断するためのヒントをまとめます。
公認会計士が向いている人
- 短期集中で合格を狙いたい
- 数字の分析や論理的な考え方が得意
- 上場企業や経営に関わりたい
- 転職やキャリアの幅を広げたい
税理士が向いている人
税金や相続など、身近なお金の相談に関わりたい
働きながら受験したい
地域や人とのつながりを大切にしたい
独立して自分のペースで働きたい
やりがいと将来性で選ぶなら?自分に合った資格の見つけ方
公認会計士と税理士、どちらが自分に向いているのか
正直なところ、どちらの資格にもやりがいはあります。ただ、目指す方向や仕事のスタイルがけっこう違うんです。私は実際に会計の現場で働く人たちから話を聞く機会があって、それぞれの魅力や大変さがよく伝わってきました。
公認会計士のやりがい:社会全体にインパクトを与える仕事
公認会計士として働く一番のやりがいは、やっぱり企業の成長や社会の信頼を支える立場になれることです。
たとえば、上場企業の監査を担当すると、その会社の経営戦略やビジネスモデルを深く知ることになります。大企業の会計をチェックすることで、日本経済の大きな流れに関わっている実感が持てるんです。まさに“企業の番人”と呼ばれる存在ですね。
また、監査だけではなく、M&Aのサポートや企業の再建支援、海外進出に向けたアドバイスなど、多様な仕事にも関われます。専門知識を活かして、企業の未来を一緒に考えていけるのが醍醐味です。
税理士のやりがい:人に感謝される仕事をしたいなら
税理士の魅力は、なんといっても“人の役に立っている”という実感が持てることです。
私の知り合いの税理士は、地元の小さな商店の経営者と二人三脚で経営改善に取り組んでいました。確定申告や節税のアドバイスをするだけでなく、時には資金繰りの相談にも乗るそうです。
そうした関係の中で、感謝の言葉を直接もらえる機会が多く、それが日々のモチベーションになると言っていました。独立すれば、地域に根付いて自分の裁量で仕事を進めることもできます。自分でペースを作れる点に魅力を感じる人にはぴったりです。
AI時代の展望:脅威かチャンスか
最近はAIの進化が目覚ましくて、どちらの職業にも影響があります。ただ、それは悪いことばかりではないと思っています。
公認会計士の仕事では、AIが膨大なデータを自動でチェックして、不正の兆しを見つけることができます。たとえば、数十万件の取引を数秒で分析することも可能です。その結果、会計士はより専門的な判断や経営へのアドバイスに時間を使えるようになるでしょう。
税理士も、記帳代行や申告書の作成などのルーチン業務はAIに置き換わる可能性が高いです。でも、税法の複雑さや顧客の事情に応じたアドバイス、税務調査への対応は、やはり人間の判断が必要です。
今後は、どちらの資格も“知識だけ”では足りず、経営者としっかり向き合い、課題を一緒に解決する力が求められてくると感じています。
年収と働き方のリアル
公認会計士と税理士、それぞれの働き方には収入の違いや生活リズムの差があります。
私が話を聞いた公認会計士の方は、新卒で監査法人に入って、年収は最初から500万円近くだったそうです。経験を積めば1,000万円以上も十分に狙えるとか。ただし、3月決算の繁忙期は夜遅くまで働くことも多く、休日出勤が続くこともあるそうです。一方で、閑散期にはまとまった休みも取りやすいとのこと。
税理士の場合は勤務か独立かで大きく変わります。勤務税理士なら最初は300万~500万円くらいが一般的。ただ、独立すれば年収は青天井で、数千万円を稼ぐ方もいるとか。もちろんそこまでいくには営業力や経営のセンスも必要です。
自由度が高い分、独立初期は不安定なこともありますが、自分の裁量で働き方を調整できるのは大きなメリットだと思います。
自分に合った選び方:学び方・働き方・将来像で判断する
公認会計士試験は、短期集中型の人に向いています。一気に駆け抜けるタイプの方におすすめです。反対に、税理士試験は科目合格制なので、働きながらでもコツコツ続けられる人にぴったりです。
仕事内容の好みも重要です。大企業の経営に深く関わりたいなら公認会計士が有力ですし、個人や中小企業と近い距離で仕事をしたいなら税理士のほうが向いているかもしれません。
将来のキャリアにも違いがあります。たとえば、公認会計士は監査法人を出たあと、企業のCFOや経営企画部門、ファンドなどへ進む人も多いです。逆に、税理士は地域密着で独立して、顧客と長く関係を築くことにやりがいを感じる人が多い印象です。
私自身、どちらがいいか悩んだ時期がありましたが、最後は「自分がどんな働き方をしたいか」を軸に考えました。キャリアだけじゃなく、生活スタイルや性格にも関わる選択なので、焦らずしっかり考えることが大事だと思います。
よくある質問
Q1: 公認会計士と税理士、どちらが稼げますか?
どちらの資格も収入面では期待できますが、働き方でだいぶ差が出ます。
私は実際にどちらの資格保有者とも話したことがありますが、同じ資格でも稼ぎ方は本当に人それぞれでした。
公認会計士は、資格を取ってすぐに監査法人に就職するケースが多く、最初から年収400〜600万円ほどになるようです。数年後、マネージャーやパートナーになると年収1,000万円を超える人も少なくありません。将来的に事業会社の経理責任者やコンサルタントとして活躍する方もいます。私の知人も監査法人を経て、今は外資系企業の経理部長をしています。
税理士は勤務スタートだと年収は300〜500万円くらいが多い印象ですが、独立すれば可能性は広がります。特に、地元の中小企業を多数顧客に持っている税理士さんの中には、年収数千万円という方もいました。ただし、顧客開拓や経営スキルも必要なので、合うかどうかは人によると思います。
どちらが“より稼げる”かは断言できません。安定収入を得ながらキャリアを積みたいなら公認会計士、独立して自分の力で稼ぎたい人は税理士の方が合うかもしれません。
Q2: 働きながら公認会計士試験に合格できますか?
働きながらの合格は、正直かなり大変です。私は会計士受験生だったことがあるのですが、勉強時間の確保が一番の課題でした。
試験勉強には合計3,000〜5,000時間ほど必要と言われていて、平日も休日も、毎日勉強する覚悟がいります。仕事の後に2〜3時間、土日は6時間以上確保する人が多いです。
たとえば、私の同期は会社を辞めて1年間専念した結果、合格していました。一方で、働きながら挑戦していた友人は、仕事の疲れで勉強が続かず、2年で方向転換していました。
働きながら目指す場合は、会社の理解を得ることが重要です。短時間勤務や勉強に集中できる部署への異動など、環境を整える工夫が必要だと思います。最近はオンライン予備校や通信講座が充実してきたので、時間を有効活用しやすくなっています。
ただ、税理士試験は科目合格制なので、働きながら目指すには公認会計士より向いているかもしれません。
Q3: 税理士試験の科目選びで後悔しないためには?
私も科目選びで迷った経験があるのですが、まずは必修科目から取り組むのが基本です。
簿記論と財務諸表論はすべての受験者が必ず受ける必要があるので、ここを早めにクリアするのがおすすめです。税法では法人税か所得税のどちらかが必須です。
その上で、自分の将来像に合った科目を選ぶのがポイントです。
たとえば、開業を目指す人なら、所得税・法人税・消費税の3つは定番です。相続業務に力を入れたいなら、相続税法を選ぶと強みになります。私の先輩は相続専門の事務所に勤務していて、相続税法を選んで正解だったと話していました。
また、仕事と両立したい人は、比較的ボリュームが少ないと言われている住民税や事業税などから始めるのも手です。最近は予備校の講師がSNSやYouTubeで情報発信してくれているので、実際の受験生の声も参考になります。
最終的には、自分がどんな税理士になりたいかを考えて選ぶことが後悔しない方法だと思います。
まとめ
公認会計士と税理士、どちらの資格がいいか迷う人は多いと思います。私も悩んだ1人です。
どちらも国家資格で、会計や税務の専門家として将来性のある職業です。ただし、試験制度・働き方・キャリアの広がり方に大きな違いがあります。
公認会計士は、大企業や上場企業と関わることが多く、監査や経営アドバイスなど広い分野で活躍できます。監査法人に入って安定した収入を得ながらキャリアアップする人も多いです。試験は短期決戦型なので、集中して一気に合格を目指す必要があります。
税理士は、個人や中小企業のパートナーとして税務サポートを行いながら、信頼関係を築く仕事です。独立開業の自由度が高く、自分の裁量で働き方を決められる点が魅力です。試験は科目合格制なので、働きながらでも挑戦しやすいです。
AIの進化によって、単純な計算業務は自動化されつつありますが、人との信頼関係や判断力、提案力はこれからますます求められると思います。どちらの資格も、知識だけでなく人間力が大切になってきています。
最終的には、自分の性格や働き方、将来の夢に合う方を選ぶことが何より大切です。焦らず、じっくり考えてみてくださいね。選択は、あなたの学習スタイル、仕事内容への魅力、そして将来のキャリアビジョンとワークライフバランスの希望によって決まります。この記事を参考に、後悔のない最適な道を見つけ、あなたの理想のキャリアへと踏み出しましょう。